野良猫のマメタンが死んでしまった。それもうちのガレージで。奴はどうやらご近所の飼い猫らしいのだが、家の中に入れてもらっている様子はなかった。うちのガレージに忍び込んでは、犬のエサを頂戴していたようだ。そんな状態で飼い猫ってのも変な話しだが。
マメタンがうちの周りに出没するようになったのはもう10年くらい前だろうか。まだ大人に成りきっていないくらいの大きさで、うちの故・マルタンに模様がそっくりだからマメタンって勝手に名付けて呼んでいた。うちのネコ達とはよくケンカをしていた。特にペチコとは10年もの間、飽きることなくケンカをし続けていた。夜中にフギャ〜、ギャルル〜なんてうなり声でよく起こされた。ついこないだも夜中にケンカしてたっけ。
奴が車にはねられそうになっているのを何回も目撃した。悠々と車の前に飛び出し、車が急ブレーキをかけるのもお構いなしに道路を渡るのだ。きっと何回かはハネられていると思う。血まみれで歩いていることがよくあった。一度などは、耳がちょん切れるばかりに深いキズを負っていた。最近は少しちっちゃくなったなーなんて思ってたけど、まあフトい奴だった。
友達の死は悲しい。いつだって胸が締め付けられる。
もっと良い環境で暮らせなかったのかとか思うけど、奴は太く短くネコライフをエンジョイしたのだ。
僕の歌、「ユング」のモデルになった猫マルタン。お前がいないと、なんか寂しいぞ。